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正倉院展へ行ってきました [思うままに]

入場者9000人の報道に驚いて10月30日の日曜日は、行くのを中止しましたが、予定が続いているので、11月3日に正倉院展に行ってきました。混雑を見込んで早く家を出ましたが、遠くを承知で行った高畑の県立駐車場は、8割方、車で埋まっていました。
覚悟はしていたものの行列は、どこまで続くかと云う感じで列をなしていました。
 当然、館内の混雑は相当なもので、展示物の前は、三重のところが多いのでみえません。覚悟を決めて、展示物がみえない端から並んで待ちます。展示物の前まできたときには、当然、私は最前列です。
前列でもみることが出来ないものは、拡大鏡を使いますと鮮やかにその様子が見え、ついつい前で佇む時間が長くなりました。
昼食も食べないで見終わったのは2時でした。
私の気に入ったものを書いておきます。
① 槃龍背八角鏡---出来上がったばかりの感じを受けることと、きれいに鋳造されていることに感心しました。前漢や後漢時代の古墳からでる鏡に比べて、龍の肌の部分の精緻さは驚くばかりです。唐からの請来したものとありますが、技術に格段の差がありました。
鏡もさることながら、横に緋絁帯がありました。鏡の紐の部分に通したと見られる組紐が緋絁帯に結ばれていました。色は少しくすんでいましたが、「緋」とありますから、鮮やかな赤色であったのではと思います。「絁」とありますから、絹の織物です。古い絹製品を見たのは初めてです。機目の細かさは、現在のものと違うのに驚きました。これは、日本製なのかどうか知りたかったです。
② 木画紫檀棊局(碁盤)---聖武天皇の遺愛の品であるのとその出来の見事さに、一番人気があったのではと思います。
③ 紅牙撥鏤棊子---②よりも気に入ったのは、これです。人間だれでも拘っていくと、木画紫檀棊局のようなものに行きつきます。象牙でできた碁石は、着色しなければ白色のままでいいのに、赤に着色し鳥の絵が細い線で彫り込まれています。カンムリを持つ鳥の冠も一本ずつきれいに彫られています。この彫りものは、両面に施されています。
普通の白黒の石もありました。石は、石英と蛇紋岩で出来ていますから、普通に囲碁をするときは、こちらを使ったのでしょう。紅牙撥鏤棊子の方は、お祝いのときのような特別な日に使ったのでしょうか?
④ 古文書----聖武天皇が紫香楽宮、恭仁宮、難波宮と移られ、その後平城京にもどられた後も各宮に残っていた職員に支給された給与などは、このように古い時代の古文書ははじめて見ただけに感動ものでした。
この文書は裏が透けて見え、この書類が時効にになった後、写経所において再利用されていたことも考えさせられるものがありました。

感想と要望---正倉院展は体力が必要です。館内に腰をおろす椅子がほしい。椅子がダメなら、当日であれば、再入館のシステムもほしい。         H17.11.05


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にじ

なるほど!
いろいろな見方がありますね。
私も、思い出して書き留めてみました。
vetty さんほど高尚ではないけど!(^_^;)

古文書は全くわかりませんでした。眺めただけ。
古文書が読めたらいいなーーと、一瞬思いました。(*^_^*)
by にじ (2005-11-06 12:24) 

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