No829神武東征(278) 神武天皇(221) 大物主大神(49) 三輪神社の由緒(8)

由緒をもう一度　全部記します。
三輪神社　　郷社
鎮座地　西伯郡大和村大字小波字東岡畑　　地図

　現在地　鳥取県米子市淀江町小波６３１

祭神　大物主命、速須佐之男、少名毘古那命
由緒　当神社創立は崇神天皇の御宇、大和国大神神社の御分霊を勧請せるものなりと云ふ、蓋し崇神天皇七年諸国病流行盗賊蜂起の際、国家鎮護の神として大物主命幸魂奇魂を諸国に遷し祀り、大田田根子命をして大神を祭ら給ひしこと旧史に見ゆ、当社は則ち其の一なりと云ふ、昔時今の社地を距る七町余東南の三輪山に鎮座ありて、其境内東西八町南北六町余三峰に分れ、東を宮広峰と云日、中を鳥居峰と云ひ、西を堂の峰と云ふ、その他神主屋敷、神宮寺跡及び馬場的場等の遺址を存す、麓の下に宮井筒と称する清泉あり、流れて鹽川となる、三代実録に貞観十五年十二月二十日辛亥授伯耆国正六位上三輪神従五位下とをと、中古は東阿弥陀より西日野川に至るも五十一村の総氏神なりしといふ、元徳の頃小波城主大石橋氏の所領たりしと、元弘三年佐々木清高小波城に據り官軍の為めに焼夷せられ、此の時兵燹に罹り当社の社殿及び神宮寺等焼失し、宝物古文書等失ふ之より衰運に属し、往時の規模を保ち難く、正保二年三月今の地に奉遷す、彼の鹽川に於て往昔より毎年六月の祓式の祭儀あり、旧藩主池田氏より社領の寄進あり、中間庄大社と称して崇敬厚く、明治維新に至りても春秋の神祭には政庁より供物を頒たれ、明治五年四月村社に列す、明治四十年四月二十七日に神饌幣帛料供進神社に指定せらる、大正五年十二月大高村大字泉字駄道ノ上鎮座無格社下和泉神社(祭神　素盞鳴命)を合併す。大正十四年十月郷社に列せらる。　　以上

仮に、〔当神社創立は崇神天皇の御宇、大和国大神神社の御分霊を勧請せるものなりと云ふ〕
が、正しいとしますと、祭神の速須佐之男、少名毘古那命は、その後に、合祀された事になります。
　大正五年十二月大高村大字泉字駄道ノ上鎮座無格社下和泉神社(祭神　素盞鳴命)を合併す。と記されていますから、速須佐之男は合祀されたのでしょう。
又は、速須佐之男、少名毘古那命が祭られていた所へ、大物主命が祭られて、神社の名前も、三輪神社に変えられたことになります。

〔昔時今の社地を距る七町余東南の三輪山に鎮座ありて、其境内東西八町南北六町余三峰に分れ、東を宮広峰と云日、中を鳥居峰と云ひ、西を堂の峰と云ふ、その他神主屋敷、神宮寺跡及び馬場的場等の遺址を存す、麓の下に宮井筒と称する清泉あり〕
　
7町(763mほど)東南に三輪山ありと書いてありますが、次の地図で確かめてください。

国土地理院　地図サービス　で、確かめてください。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=352613&l=1332443
　この地図で、現在の神社より、東南700m　程には、三輪山という山は、地図には見えません。上泉という当りになるでしょうか。この辺りは、海抜、30mぐらいのように思えます。３つの峰があるかどうか、現地に行きませんとよく判りません。

ここに書かれてある三輪山の麓に神社があったのであれば、稗田阿礼が、すこしぐらい耳にしていても良かった様に思うのですが・・・・。

　崇神天皇の御宇、大和国大神神社の御分霊を勧請せるものと書かれていますが、その頃は、本当に片田舎の神社だったと思われるのですが、どうして、それにしても、其の後、どうして、中古は東阿弥陀より西日野川に至るも五十一村の総氏神なりし
という、大きな神社になったのでしょう。

　全国の三輪神社は、此の地の三輪神社と同様に、どんどん、大きくなったと推察出来ます。
　普通に考えますと、神社は、自然に生れますと、50～100軒ぐらいで、一つの集落を形成、しているものです。それより大きい時は、本来の神社の形態をなくしたものと考えています。
　では、どのような神社があるかと云いますと、〔式内社〕に多いような気がします。

大和村大字小波の三輪神社は、あまり長いこといませんでしたので、記憶が定かではありません。
小さな村の鎮守さんといった感じの神社でした。




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